「3」という数字にはさまざまな魅力が秘められている、と語る余さん。三角形、三人トリオ、三択問題…世の中にはたくさんの「3」があります。余さんにとって印象深いものは、何ですか?
- 「3」という数字がとても好きです。1と2だとイエスとノーしかないけれど、3だともうひとつある。そこにいろいろな可能性を感じてしまうのです。
「3人寄れば文殊の智慧」とか、「旅行は2人より3人のほうがいい」などと言われるように、人が3人揃うと、思わぬ発見があったり、楽しみが増えたりします。人間関係が立体的になって、いろいろな物語が生まれるように思います。
- 私は建築が好きなので、コンサートホールなど大きな建物に出かけると、ついつい天井を眺めてしまいます。先日観たホールでは、鉄骨が三角形に組まれていました。建築の世界では、三角形は安定の数字だそうです。鉄骨を四角に組むと面になるのでつぶれやすいけれど、三角形だと点で支えるので強度が増すのだとか。三角形が並ぶ様子は、幾何学的でとても美しいです。機能性と美しさを兼ね備えている、そういう点でも「3」は魅力的な数字です。
次回、後編は
「3」が生み出す物語、についてです。