艶やかな黒髪が印象的な余貴美子さん。普段はロングヘアが定番ですが、おめかしのときは、かつらを装着してガラリと印象を変えることもあります。和装にボブのウィッグを合わせるなどモダンなコーディネートも着こなす余さんに、おしゃれや美容の愉しみについてお話してもらいました。

お化粧をするのも大好きです。もちろん、すっぴんでリラックスするひとときも幸せなものですが、見た目を変えようと鏡の前であれこれと工夫をするのは、とても楽しいものです。心がすさんでいるときは、キレイになろうという意欲もわかないもの。化粧水やクリームを念入りにつけたり、新しい口紅を試してみたり、美容のことを考えると元気になれるような気がします。よく、人間の細胞は30日で生まれ変わるといいます。肌も筋肉も、何歳になっても新しくなると思うと、まだ大丈夫、と勇気づけられます。美容が本当に楽しくなるのは、30代以降かもしれません。手をかけると、見た目だけでなく気持ちも充実するのを感じられますから。

１か月に３回はマッサージに行った方がいい、と人に勧められたことがあります。俳優は体が資本だから、仕事の一環だと思って続けたほうがいいよ、寿命に関わるよ、と。確かに、緊張が続いて呼吸が浅くなるようなときなど、人の手を借りて背中をポンポンと叩いてもらったり、さすってもらうのは大事なことだと思います。実際のところは、なかなかそこまで頻繁に通えないのですが。数年前から、週に１回トレーナーさんのもとで、運動を行っています。吊り輪やロープにぶら下がるトレーニングです。申年生まれのせいか、ぶら下がる運動がとても気持ち良くて、私には合っているようです。