12月20日(土)公開
1900年代初頭、多くの日本人が 新天地を夢見て、遙か遠くカナダへと海を渡った。しかし、そこで彼らを待ち受けていたのは差別、過酷な肉体労働、貧困といった厳しい現実だった。そんな中、日本人街に一つの野球チームが生まれる。チームの名は「バンクーバー朝日」。求めて走り続けたのか。歴史の波間に埋もれていた"真実の物語"が今、ここに甦る─
11月15日(土)公開
2011年の連載開始(「別冊少年マガジン」)以降、その衝動的な展開と緊張感でファンを増殖させた原作「神様の言うとおり」。現在はその人気を受け「週刊少年マガジン」にて「神様の言うとおり 弐」として連載中。鬼才・三池崇史監督がメガホンをとり、予測不可能の"禁断の実写化"に挑む。退屈な日常にうんざりしている高校生・高畑瞬(福士蒼汰)。ところがある日、突如として教室に現れたダルマさんが、動き、しゃべる、愛くるしくて不気味な彼らから次々と出される課題をクリアしなければ、即、死。
これは遊び? 何の為に? 神の子とは?
瞬をはじめ生き残った高校生たちを待っていたものとは…?
ある日、彼らのお遊戯が始まった。僕らの退屈は、終わった。
11月8日(土)公開
親近者もなく、つつましく介護サービスセンターで働くサワはある日、派遣先の家庭で大事件に巻き込まれたうえに一文無しになってしまう。 帰る場所もなく今日の生活にさえ困窮するサワは、街で見つけた老人の、それぞれの弱みに付け込みおしかけヘルパーを繰り返す。サワの真意を図りかねる老人たちは一様に困惑し警戒するが、サワの人柄に触れるうちに次第に枯渇していた人との関わりで得る感情、生きる愉しみを取り戻し、"意味のある"毎日へとその生活が変化していく。そしてそのサワにも、他人に与えるだけでなく自分自身の人生をしっかり生き抜くべき経験が過去にあった。
10月18日(土)公開
ペンキ塗りから買い物代行、遺品整理にボディガードまで・・・。曲者たちの厄介な依頼にいつも巻き込まれる多田便利軒の二人が、遂にスクリーンに帰ってくる!
人生を捨てかけたバツイチコンビの二人にまたも舞い込む、かつてないやっかいな依頼。会ったこともない行天(松田龍平)の実娘はるの子守り代行に悪戦苦闘し、謎の元新興宗教団体の隠密調査は、まさかのバスジャック事件に発展!そして多田(瑛太)の淡い恋の行方はいかに・・・。NOと言えない便利屋コンビの大珍道中にして最大の危機!
2011年映画『まほろ駅前多田便利軒』、2013年ドラマ「まほろ駅前番外地」に続くシリーズ最新作は、すべてがスケールアップ!この秋に贈る、ファンのみならず、老若男女が血湧き肉踊る、大騒ぎのエンタテインメント!!
10月4日(土)公開
前代未聞の事件を起こした罪で10年後の夏に切腹すること、そしてその切腹の日までに、藩の歴史である「家譜」を完成させることを命じられた戸田秋谷(役所広司)。檀野庄三郎(岡田准一)は、幽閉中の秋谷の見張り役として、秋谷の妻・織江(原田美枝子)、娘・薫(堀北真希)、息子・郁太郎(吉田晴登)と生活をともにし始める。過酷な運命が待っているにもかかわらず、一日一日を大切に、淡々と家譜づくりに勤しむ秋谷。夫に深い愛情と信頼を寄せ、家族に尽くしながら穏やかに日々を過ごす、妻の織江。そんな両親の背中を見ながら、必死に強い心で生きようとする薫と郁太郎。秋谷の揺るぎない姿、それを支える家族の姿に感銘を受けた庄三郎は、秋谷が切腹に追い込まれた事件に疑問を抱き、彼を救うべく、真相を探り始める。果たして、秋谷と庄三郎、織江と薫に待ち受ける運命とは・・・。
9月20日(土)公開
油は172℃やけんっっ!
からあげ専門店が林立する大分県宇佐市。「からあげ合衆国」とも呼ばれる全国随一のからあげのまちに5年ぶりに、彩音が帰ってきた。しかも、黒人の女の子・シャーリーを連れて! 彩音の実家はまちの中でも群を抜いて客足の少ないからあげ専門店。家族は事情を抱える彩音とシャーリーを戸惑いながらも受け入れるが、父の隆輔は大激怒。からあげ屋に生まれながらからあげが食べられない彩音は、密かに彩音に想いを寄せる幼馴染の智也に店を継ぐことを薦められるも断固拒否。そんな折、彩音の実家と同じく人気のなかった弁当屋が、世界規模のフライドチキンチェーン店のフランチャイズに鞍替えし、一躍人気店となる。からあげ店主たちが危機感を感じている中、父・隆輔が倒れてしまう。からあげ屋にとっての一大イベント「カラアゲ☆カーニバル」の開催日が迫る中、彩音たち一家は父親不在で大ピンチに!そして時を同じくして、ひとりのアメリカ人の男がこの町に降り立つ…。
9月6日(土)公開
観客に顔を知られることなく、肉体を酷使しながら闘うスーツアクター。
アクション映画や特撮ヒーローものにはなくてはならない存在だが、一般には知られざる存在。影の俳優でありながら真のヒーローといえる人々に日本映画史上初めてスポットを当てたのが映画『イン・ザ・ヒーロー』である。ブルース・リーに憧れながら25年間辛酸を舐めて来たベテラン・スーツアクター、本城渉に訪れた一世一代のチャンス!命をも落としかねない危険なアクションに挑むことになった主人公と彼を取り巻く人々を熱く、リアルに描いた映画を愛する全ての人に贈る極上エンタテインメント。主演は唐沢寿明。共演の福士蒼汰、黒谷友香、寺島進、加藤雅也、和久井映見らが物語を支える。
7月26日(土)公開
あれから5年。
運命、裏切り、愛、そして―― 仲間割れ?!
エイトレンジャーは"街"を、"友"を救えるのか。
近未来都市―八萬市(エイトシティ)。
落ちこぼれの青年7人による雇われヒーロー"エイトレンジャー"は壮絶な闘いの末、治安を脅かしていた悪の組織"ダーククルセイド"を壊滅し、一時の平和が街に訪れたかのように見えた……。
あれから5年。時は2040年。
八萬市は大鶴市長が推進する「ゼロ・プロジェクト」によって、年間犯罪発生率0%という驚異的な記録を達成。街の救世主として祭り上げられ、治安活動とは名ばかりの任務つく高給取り・エイトレンジャー。札束に美女、プライベートビーチと過去の貧乏生活からは想像の出来ない優雅な日々を送っていたのだった。だが、その中にレッドの姿は――ない。エイトレンジャーは、再び、街を救えるのか?
7月26日(土)公開
母の死と、家族の再生。そして、繋がっていく命―。
世界が喝采!希望の涙あふれる今年最高の感動作
本年度カンヌ国際映画祭コンペティション部門でアジア唯一の正式出品作となった、『2つ目の窓』。上映後の12分間に渡るスタンディングオベーションは、本作が持つ力と感動を世界に伝えた。神の島・奄美大島を舞台に、16歳の少年少女が直面する、母の死と家族の再生。悲しみや葛藤を経験した二人が、強い愛で結ばれていく物語は、見る者全ての心に「生きる」希望を与えてくれる。河瀨監督自らが「ターニングポイントであり、最高傑作」と語る、魂を震わす感動作が、ついに日本公開へ。
6月14日(土)公開
立山連峰で山小屋"菫(すみれ)小屋"を営む厳格な父(小林薫)に育てられた長嶺亨(松山ケンイチ)。
社会人になった亨はそんな父から遠ざかるように金融の世界で、会社の歯車として毎日を過ごしていた。そんなある日、父の訃報が突然届く。帰郷した亨の前には気丈に振る舞う母(檀ふみ)、その姿を沈痛な想いで見守る山の仲間たち、そして見慣れぬ一人の女性・高澤愛(蒼井優)の姿が。彼女は心に深い傷を負い、山中で遭難しかけたところを亨の父に助けられた過去があった。
父が遺した菫小屋と、父の想いに触れた亨は、都会での生活を捨て小屋を継ぐことを決意する。山での生活に悪戦苦闘する亨の前に、父の友人と名乗るゴロさん(豊川悦司)が現れる。世界を放浪してきたゴロさんの自然に対する姿勢や愛の天真爛漫な笑顔に接しながら、亨は新しい自分の人生に向き合い始める。
6月14日(土)公開
冬のオホーツク海、純白の流氷の上で起きた殺人事件。
暗い北の海から逃げるように出て行く父と娘は互いに深い喪失と、ふたりだけの濃厚な秘密を抱えていた…。
10歳で孤児となった少女・花は、遠縁にあたる青年・淳悟に引き取られる。孤独なふたりは、北海道紋別の田舎町で寄り添うように生活を送っていた…。理屈を超えた禁断の愛のかたち。文壇を揺るがせた濃密で美しいエロス。オホーツク海の流氷が魅せる一大スペクタクル。その刺激的なテーマと極限的な舞台設定から、映像化不可能と言われた桜庭一樹による40万部超のベストセラー小説「私の男」。第138回直木賞を受賞した本作の映画化が、タイミングが違えば決して叶うことのなかった"運命"のキャストによって遂に実現!本作は、鬼才・熊切和嘉の集大成であり、「禁断のラブストーリー」にして、ある殺人事件を発端とする映画的な興奮とスリルに満ちた「至高のサスペンス」だ。北海道の壮大な風景を舞台に、観客の心を激しく揺さぶる日本映画の至宝というべき最高の一本が誕生した。
5月24日(土)公開
39歳。売れないマジシャン【大泉 洋】。
母には捨てられ、父とは絶縁状態。そんな彼に、突然もたらされる父の死の一報。なんで俺、生まれてきたんだろう。絶望に暮れる彼に一閃 ―――
青天の霹靂
そして気付けばタイムスリップ。その先は40年前の浅草。全ての娯楽が集まる街で出会ったのは、若き日の父【劇団ひとり】と母【柴咲コウ】。スプーン曲げで人気マジシャンとなった彼。ひょんなことから父とコンビを組むことに。
そして母の妊娠
10カ月後、生まれてくるのは…俺だ。しだいに明らかになる自身の出生の秘密。果たして彼を待ち受ける結末とは ―――
笑いと、たぶん一粒の涙の物語。
4月26日(土)公開
全世界が沸いた―あの<風呂>映画史上最高傑作が奇跡のキャスティングで甦る!!
斬新なテルマエ(浴場)を作ったことで一躍人気者になった古代ローマの浴場設計技師ルシウス。しかしコロッセオにグラディエイターを癒すテルマエ建設を命じられ、またまたアイディアに悩みまくり、再び現代日本へタイムスリップ(風呂限定)!風呂専門雑誌のライターに転向していた真実(まみ)(平たい顔族=日本人)との再会も束の間、平和推進派のハドリアヌス帝と武力行使派の元老院の対立に巻き込まれていく。果たしてルシウスは、日本の風呂文化によって、ローマ帝国を二分する危機を救うことができるのか―!?
前作をはるかに凌ぐ空前のスケールで贈る今世紀最大の入浴スペクタクルコメディ大作が幕を開ける!!
4月12日(土)公開
クローズZEROⅡから1カ月後。滝谷源治、芹沢多摩雄らが卒業し、新年度を迎えた鈴蘭高校では、空席になった"頂点"の座を狙って、新3年生達が次々と名乗りをあげていた。頂点に最も近い男・強羅徹(柳楽優弥)、そのライバルと目される高木哲次(KENZO)、5人衆を束ねる寺島聡司(遠藤雄弥)、お調子者を装うキレ者・小岐須健一(勝地涼)。しかし2人の男の登場によって、鈴蘭の勢力図は大きく変わる。「自由気ままに生きたいだけ」と頂点争いに興味を示さない3年の転入生・鏑木旋風雄(東出昌大)と、本能のまま好戦的に暴れる新1年生・加賀美遼平(早乙女太一)。およそ接点が無く対照的な2人が、やがて鈴蘭史上最大の抗争の中心人物になっていく―。
一方、鈴蘭の近隣校・黒咲工業高校を束ねる柴田浩樹(岩田剛典)は、暴行事件でドロップアウトした藤原一(永山絢斗)の存在に頭を悩ませていた。バイクチームO・D・Aのリーダー織田政志(栁俊太郎)とともに、周辺の不良高校生達に次々と襲撃を仕掛ける藤原。その真のターゲットは、柴田率いる黒咲と、近隣最強と謳われる鈴蘭高校だった。鈴蘭内部の一大抗争に加えて、外部勢力から侵攻…いままさにクローズ史上最大の戦乱が始まろうとしていた。
4月12日(土)公開
とつぜん、友達未満 恋人以上の関係が始まった。
西森葵は、家庭の事情で学校近くのアパートで1人暮らしをしている。ある日、ボヤ騒ぎを起こしたことがきっかけで、隣に住む学校一のイケメン・久我山柊聖と突如、同居生活をすることになった。そのことがバレれば学校を退学になりかねない葵は必死で秘密を守ろうとするが、柊聖は葵にちょっかいを出し、慌てふためく姿を楽しんでさえいる様子。最初のうちは、冷血漢の柊聖のことが大嫌いだった葵。しかし、ドタバタ生活の中で柊聖の意外な一面を知り、心惹かれていく。次第に縮まる2人の距離。だが、柊聖の元カノ・桜月や葵に想いを寄せる先輩・三条の出現で、葵の恋心は複雑に絡み合っていく。果たして葵と柊聖の秘密の"ラブ同居"の行方は……?
3月29日(土)公開
国際Aiセンター(Ai=オートプシーイメージング:死亡時画像診断)発足の目玉として導入されたMRI"リヴァイアサン"。顕微鏡レベルの解像度を誇り、まさに現代医療の怪物としてふさわしい巨大な機器は死因究明システムの飛躍的進歩の象徴として世間から大きな注目を集めていた。国と自治体、東城医大が三位一体で取り組む死因究明システムの一大改革に、田口と厚生労働省でAi導入を推進する白鳥が奔走。杮落しとなる大講堂でのシンポジウムはあと10日。そんな中、東城医大に一通の脅迫状が届く。
「三の月、東城医大病院とケルベロスの塔を破壊する」
ケルベロスとは、ギリシア神話に登場する"三つの頭をもつ冥界の番犬。"死への入り口"――つまり、Aiセンターを意味する。いったい誰が、何の為に?疑惑と謎を抱えながら真相を突き止めようとするバチスタコンビ。時を同じくして、司法解剖では死因が判別できない前代未聞の集団不審死事件が発生。その中には白鳥のよく知る人物が――。Aiセンター始動の日……医学界の根底を大きく揺るがす"最悪な日"が幕をあける。
3月29日(土)公開
女同士の「噂」が暴走する-
誰も見たことがない重層的な傑作サスペンス、ここに誕生!
誰もが認める美人OLが惨殺された。この不可解な殺人事件を巡って、一人の女に疑惑の目が集まる。同期入社の地味な女性【城野美姫】。テレビのワイドショー取材により、美姫の同僚・同級生・家族・故郷の人々がさまざまな【噂】を語り始める。過熱するテレビ報道、炎上するネット、噂が噂を呼ぶ口コミの恐怖。果たして彼女は残忍な魔女なのか、それとも…!?
原作は『告白』『北のカナリアたち』と映画化が続く湊かなえによる傑作長編。監督は『アヒルと鴨のコインロッカー』『ゴールデンスランバー』など複雑な物語を巧みに描く名手・中村義洋。映画独自の表現を盛り込み、誰も見たことがない重層的なサスペンスが誕生した。
3月21日(金・祝)公開
若手内科医・栗原一止(櫻井 翔)が末期ガン患者の心と向き合い成長していく姿を描き、日本中を温かい涙で包んだ、あの感動作『神様のカルテ』が還って来ます。
妻・榛名(宮﨑あおい)の出産を心待ちに本庄病院での仕事に励む一止の前に、大学時代の同期で「医学部の良心」と言われていたエリート医師・進藤辰也(藤原竜也)が赴任してくる。親友との再会を喜ぶ一止だったが、辰也は勤務時間が終わるとすぐに帰ってしまい、時間外の呼び出しにも応じない。自分の生活を犠牲にしてでも患者のためにつくそうとする一止は、辰也のそんな姿勢に疑問を感じ、ついに衝突してしまう。だが、実は辰也は妻・千夏(吹石一恵)とのある事情を背負っていたのだった…。
そんな折、一止の恩師である貫田内科部長(柄本明)が過労で倒れてしまう。皮肉にも病の床に伏して初めて妻・千代(市毛良枝)との夫婦の時間を持つことが出来た貫田だったが、残された時間は既にわずかなものになっていた…。
友情とは?愛情とは?
仕事とは?そして、人間らしく生きるということは何なのか?
仕事を取るか〝家族〟を取るかですれ違ってしまう辰也と千夏―
〝家族〟を犠牲にして医療に従事してきた貫田とそれを支えてきた千代―
そして、新たな命を授かり〝家族〟を築こうとしている一止と榛名―
かつては志を同じくした友を失いかけ、尊敬していた師が最期を迎えようとしている、医師として人間として心が揺れ動く一止に、はたして「神様のカルテ」は見つけられるのか?
『神様のカルテ2』は愛にあふれた3組の夫婦がつなぐ命と希望の物語です。愛が命に変わっていく、その命のリレーは深い感動を呼び、観る人すべてに力強い希望をもたらしてくれることでしょう。
3月7日(金)公開
本年度アカデミー賞 作品賞受賞!
11年8ヶ月と26日間を壮絶に「生きた」、衝撃と感動の実話。
1841年、ニューヨーク。家族と幸せな日々を送っていたバイオリン奏者ソロモンは、ある日突然誘拐され、奴隷にされる。彼を待ち受けていたのは、狂信的な選民主義者エップスら白人による目を疑うような差別や虐待。妻や子供たちと再び会うために彼が行き抜いた11年8ヶ月と26日間とは――。
出演のみならずプロデューサーとしても名を連ねるブラッド・ピットをはじめ、ベネディクト・カンバーバッチ、マイケル・ファスベンダーら、映画界最旬の豪華キャストがこぞって出演を熱望した本作は、一人の男の"希望"が絶望の暗闇に勝利する瞬間を私たちに体験させてくれる。実話だからこそ<生きる>想いに魂を揺さぶられる、衝撃の感動作。
3月1日(土)公開
ここで、生きていく。
喜びも苦しみも、笑顔も涙も全てここにあった。
3月11日―あの日、故郷を失った家族の再生の物語。
震災の影響によって立ち入れなくなった故郷―突然の弟の帰還がもたらす、家族の未来とは
予想だにしていなかった未曾有の状況を前に、人はどのように生きるのか―。
震災後、福島。立ち入り禁止区域となった故郷に、次郎が20年ぶりに帰ってきた。今は無人になってしまった自らの「故郷」で生きるという決意と共に。生まれ育った場所でありながら、父と母、そして腹違いの兄という家族の中で複雑な少年時代を過ごし、ある「事件」の罪をかぶったまま後にした故郷。もう二度と帰らないことを決意し、家族との連絡を絶っていた彼は、そこが無人になった今だからこそ、戻ることを決意したのだった。
一方、震災の影響によって、先祖代々受け継いだ土地から離れることを余儀なくされた次郎の母と、前妻の子である兄。血のつながらない母と息子は移り住んで数年を経てもなじむことのない狭い仮設住宅で一緒に暮らしている。故郷であり、生活のすべてを注いできた場所を失うという不条理な現実に疲れ果て、希望を失ったままに生きつなぐ彼らの心身は限界を迎えつつあった。
やがて再会を果たした家族は、過去の深い葛藤と震災による苦境を乗り越え、前向きに生きはじめようとする。大地に蒔いた種が、実る未来を信じて―。
1月25日(土)公開
昭和11年。田舎から出てきたタキ(黒木華)は、東京郊外に建つ少しモダンな、赤い三角屋根の家で、女中として働きはじめる。そこには、優しい奥様・時子(松たか子)と旦那様・雅樹(片岡孝太郎)、可愛いお坊ちゃんが穏やかに暮らしていた。しかし、一人の青年(吉岡秀隆)が現れ、時子の心があやしく傾いていく。ひそやかな恋愛事件の気配が高まる中、時子を慕い、家族を見守るタキは、一つの選択を迫られることになる。
それから、60年後の現代。晩年のタキ(倍賞千恵子)が大学ノートに綴った自叙伝には、"小さいおうち"で過ごした日々の記憶が記されていた。数年後、この世を去った彼女の遺されたノートを読んだ親類の健史(妻夫木聡)は、遺品の中から、一通の宛名のない手紙を見つけ、長く封印され続けた、ある"秘密"の真相へとたどり着いていく。